保険や金融などの見積もりフォームはどうしても複雑になりがちで、Webページだけでは不安が残るユーザーもいます。見積もりフォームで感じた不安を解消できないと、そのまま離脱につながってしまいます。ここでは、対面予約への導線を追加することでユーザーのニーズに応えた事例をご紹介します。
「対面で相談したい」というニーズへの対応が不足
ある生命保険のサイトでは、見積もりフォームからの申し込み率に課題がありました。インターネットに慣れているユーザーであれば、見積もりフォームだけで十分かもしれません。しかし「オフラインの対面でいろいろと質問をしたい」というニーズには応えられていませんでした。そこで「保険のプロと対面で相談したいと考えている人もいるはず」という仮説のもと、Sprocketのシナリオを利用して郵便番号から対面予約を行う導線を新たに追加しました。
幅広い解決策を提示して離脱率を大きく低減
郵便番号のデータベースはSprocket側で独自に用意しました。シナリオの内容は、見積もりフォームのページを閲覧してから15秒間経過したタイミングで「はい。この内容で申し込む」「保険のプロの相談を予約する」「商品の情報をもっと詳しく知りたい」という選択肢を提示するものです。ユーザーが対面予約を希望する場合は、郵便番号から訪問可能エリアかどうかを自動で判断し、そのまま予約情報入力に進めるようになっています。
- シナリオの目的:対人対面予約申し込み
- 表示ページ:見積もりページ
- 表示のタイミング:ページ閲覧開始15秒後
オンラインとオフライン両方の道筋を作ることであらゆるユーザーのニーズに応えられるようになり、見積もりフォームページでの離脱率を大きく低減し、最終的な申し込み率も2倍以上に改善しました。「オフラインで相談したい人もいるはず」という仮説が正しかったことを証明する結果です。
オフラインのニーズにもきちんと応える
今回のシナリオのポイントは、オンラインでは解決できないニーズにもきちんと導線を用意したことにあります。そもそもがオフラインでの対面を希望しているなら、Webサイトをいくら改善してもそのユーザーのニーズに応えることはできません。Webサイトに適した機能がない場合でも、今回のようにSprocketのシナリオで対応可能な場合もあります。フォームの最適化や関連情報の案内も大切ですが、「なぜ離脱するのか」というユーザー心理をよく考えて仮説を立てましょう。