保険やローンなど提供するサービスの内容が複雑なWebサイトでは、ユーザーの不安や疑問をいかに解決するかがカギとなります。営業時間外にWebサイトを訪れたユーザーをポップアップ型のWeb接客で対応し、申し込み完了率が110%にアップした事例をご紹介します。
営業時間内と時間外でそれぞれ接客を準備
とある保険申し込みサイトでは保険料のシミュレーションから申し込みを行うのにメールアドレスの登録が必要で、それがユーザーによっては心理的なハードルとなっている課題がありました。営業時間内であれば、ユーザーの不安はオペレーターが電話で解消できます。しかし、営業時間外はユーザーが自身で不安を解決できなければ、そのまま離脱してしまいます。
そこでポップアップ型のWeb接客を利用して、営業時間内はオペレーター、時間外はポップアップという具合に接客を使い分ける施策を行いました。
営業時間外の申し込み完了率が110%にアップ
Sprocketでは、Web接客の施策を「シナリオ」という単位で管理しています。今回のシナリオは、電話対応時間外のみ実施しました。よくある質問やチャットボットを案内することで、オペレーターが対応できない時間帯でもユーザーの疑問に答えられる仕組みを用意したわけです。
ポップアップの表示タイミングは、見積もり画面が表示されてから30秒後。見積もり結果を見るユーザーの妨げにならないように一定の秒数を空けて、迷っているユーザーの助けになるタイミングで設定しました。
- シナリオの目的:保険の申し込み促進
- 表示ページ:保険のシミュレーションページ
- 表示のタイミング:見積もり画面を表示した30秒後
- セグメント条件:申し込みをしたことがない
「ご不明な点はございますか?」とよくある質問を案内する
ページを遷移せずにポップアップ内で答えを確認できる
また、ボタンテキストとしては長めの文章ですが、ユーザーのニーズに合ったわかりやすいテキストであれば、テキストの長さがコンバージョンにマイナスの影響を与えないこともわかりました。当初は8個のボタンを用意していましたが、ユーザー行動を分析するとその中でもよく押されているボタンが4つあることがわかり、最終的に4つのボタンに絞り込みました。その結果、営業時間外の保険申し込み完了率が約110%にアップしました。
ユーザーごとに最適な接客を使い分ける
時間帯だけではなく、Webサイトを訪れるユーザーの事情はさまざまです。オペレーターと電話ができない、あるいは電話以外の方法で不安を解消したいユーザーに対して、ポップアップを利用した接客は有効な手段です。
Sprocketでは、特定の行動を取った回数や頻度などきめ細やかなセグメントを設定可能です。ここでご紹介した事例のように、既存のWebサイトの接客の穴を埋める形で接客をより強化することも可能ですので、コンバージョン改善に取り組みたい場合はぜひお気軽にご相談ください。