Webサイトを訪れたユーザーが、全員迷わずにメニューを操作できているとは限りません。ここでは、年齢層が高いユーザーが多いECサイトで「どの広告を見たか」を聞いて案内する問診型のシナリオをご紹介します。
見た広告媒体ごとに商品を案内
あるECサイトは、テレビやラジオ、新聞などのマスメディアでの広告露出に力を入れており、その広告を見たユーザーがサイト名を検索し、トップページに訪れやすい傾向がありました。
しかし、Webサイトにはさまざまな商品があります。広告を出すたびにサイト構造を変更するのも現実的ではありません。
ユーザーの年齢層も高めなことから「広告で見た商品はどこにあるのだろう?」と迷っているのではないかという仮説のもと、見た広告から探せるような補助シナリオを実施しました。
最適な表示タイミングを考慮し、購入完了率が108%にアップ
- シナリオの目的:購入促進
- 表示ページ:トップページ
- 表示のタイミング:ページ閲覧開始6秒後
トップページに表示したのは、以下の図のようなシナリオです。迷わず目的のカテゴリーを探せている人の操作を妨げないよう、閲覧開始から6秒間してからポップアップを表示するように設定しました。テレビ、ラジオ、新聞、カタログのどれを見たのかを聞いています。
シナリオを実施した結果、商品の購入完了率が108%にアップしました。この結果から、仮説のとおり「トップページに来たが、目的の商品を探せずに離脱した」ユーザーが存在していて、その課題を解決できたと考えられます。
ユーザー特性に合わせた切り口で企画しよう
多くの商品が掲載されているECサイトは、トップページやカテゴリーが複雑になりがちです。在宅が増えてより多くの人がオンラインショッピングを利用している今、Webサイトを訪れるユーザー全員がインターネットに慣れているとは限りません。今回は年齢層が高めのユーザーが対象でしたが、Webサイトによりユーザーの特性は異なります。ユーザー特性を踏まえた切り口で声かけすることで、より効果が期待できるのです。
Sprocketでは2022年3月時点で累計50,000回のA/Bテストを実施しており、多くのノウハウを蓄積しています。担当のコンサルタントが分析から仮説の立案、施策の実施・検証のサイクルを回すところまでお手伝いすることも可能です。