商品の品切れや廃盤など、ショップでは対応できない問題が発生することもあります。そんなときもユーザー心理に合わせた代替案を提示すれば、納得して受け入れてもらえることがあります。ここでは代替案で購入完了率が2倍以上にアップした事例をご紹介します。
コロナ禍で供給が追いつかず品切れ状態に
カメラの本体や周辺機材を扱うECサイトでは、コロナ禍の半導体不足の影響で商品の供給が追いつかず、品切れが発生していました。このままでは「その商品が欲しい」という熱量が高いユーザーがせっかく商品ページを訪れてもがっかりさせてしまい、販売機会を逃してしまいます。
供給が追いつくまで時間がかかるとしても、実店舗のように代替案を案内する施策が早急に必要でした。
代替案を提案して購入完了率が225%にアップ
そのサイトでは、在庫がない商品は商品名の隣に【納期3週間】【納期未定】などの文字列を表示しており、中古販売がある場合は金額の下に「中古」の文字列が表示されます。これらの情報を利用して「新品は品切れだが、中古なら在庫がある」商品を自動的にセグメントして、同一商品の中古販売ページをポップアップで案内する施策を実施しました。
- シナリオの目的:購入促進
- 表示ページ:商品詳細ページ
- 表示のタイミング:ページ閲覧と同時
- セグメント条件:在庫切れかつ同一商品の中古販売がある商品詳細ページの閲覧
その結果、購入完了率がなんと225%にアップしました。商品の供給が追いついていないのは、ほかのショップでも同じです。品切れであることを知ったら「その商品が今欲しい」という気持ちがさらに高まります。その心理に応える代替案を提示することで、購入を後押しできたと考えられます。
心理に合わせた代替案を提示する
供給不足による品切れなど、ショップでは対処できない問題も発生します。それでも代替案を提案することで、ユーザーが納得して購入してくれるケースもあります。この例では「その商品が今欲しい」という強いニーズに応える提案を行いましたが、「いつまでに欲しい」「目的を満たせるなら類似商品でも構わない」といったニーズもあるでしょう。ユーザー心理によって、提示する代替案も変わってきます。