この記事では、接客シナリオが動作する仕組みについて説明します。
ユーザー行動に基づいて、一人ひとりのユーザーに最適な接客シナリオを表示することで、コンバージョン率(CVR)を向上できます。
目次
接客シナリオの処理の流れ
1. データ収集
2. リアルタイム判定(接客対象ユーザーの判定)
3. リアルタイム配信(シナリオの表示)
4. 効果測定(A/B テスト)
接客シナリオの処理の流れ
Sprocket の接客シナリオは、大まかに以下の4つの処理を順番に行います。
これらの処理を実現するために、管理画面で以下のような設定を行います。
- 行動データの取得設定
- シナリオの開始条件指定
- シナリオの対象ユーザー指定
- シナリオのコンバージョン(KPI / KGI)指定
1. データ収集
接客シナリオを動作させるためには、まずサイト上のユーザー行動をデータとして取得する必要があります。Sprocket では専用のタグを導入対象サイトに埋め込んで、ユーザーの行動データを収集します。
ユーザーの識別
ブラウザーのストレージ領域(Local Storage および Cookie)にユーザー固有の ID を保存することによって、ユーザーを特定し、再訪時にも同一ユーザーであることを識別します。
ユーザー行動(行動データ)の送信
「特定のページを閲覧した」、「特定のボタンをクリックした」、「特定の位置までページをスクロールした」といった、ユーザー行動を計測するために、あらかじめ [行動データ] を設定します。
設定された条件と同じ行動をユーザーがとった時に、[行動データ] が Spcoket サーバーへ送信され、接客シナリオの表示や分析に使われます。
[行動データ] の設定方法については、以下の記事をご参照ください。
2. リアルタイム判定(接客対象ユーザーの判定)
[セグメント条件] を使って対象ユーザーを指定することで、特定のユーザーにのみ接客シナリオを表示することができます。
それぞれのユーザーに合った、適切な情報を表示することが、コンバージョン率(CVR)向上の鍵となります。
[セグメント条件] の指定方法については、以下の記事をご参照ください。
3. リアルタイム配信(接客シナリオの配信)
セグメント判定の結果、配信条件に合致すれば、接客シナリオが開始します。
一般的な接客ツールでは、ページ内にポップアップを1つ表示させるものが多く見られますが、Sprocket は、ポップアップを連続的に表示させてサイト内回遊を促したり、より多くの情報を伝えられるのが特徴です。
Sprocket では、ポップアップを1つだけ表示させるタイプの接客を「バナー型(シナリオ)」、連続的に複数のポップアップを表示するタイプの接客を「マルチステップ型(シナリオ)」と呼びます。
バナー型(シナリオ)
バナー型シナリオの特徴
- 告知・声掛け的なニュアンスの強い体験を実現します。一般的な接客ツールがサポートしています。
- ページにバナーやテキスト、クーポンを表示して、ユーザーに最適な導線を作り、コンバージョンの改善につなげます。
マルチステップ型(シナリオ)
マルチステップ型シナリオの特徴
- ポップアップ接客(バナー型)の発展形と言えます。
- 複数ポップアップをつなげた対話型のコミュニケーションを実現します。
- 質問 / 回答による分岐を作ったり、ページ遷移・スクロールなどを組み合わせることで、特定コンテンツの閲覧・回遊を促進します。
- チュートリアルとして利用することで、ユーザー自身では気づきにくい、見に行こうとは思わないコンテンツへの誘導が可能です。
4. 効果測定(A/B テスト)
接客シナリオの公開後、一定の計測期間が経過したら、コンバージョンが意図した通りに向上しているか、データを使ってシナリオの効果検証を行います。
接客シナリオを表示した場合・しなかった場合で効果を比較したり、シナリオのどのボタンがよくクリックされているかを把握することで、コンバージョンのリフトアップ効果やユーザーの興味関心を定量的に把握できます。
データを使った検証を繰り返し行うことで、接客シナリオの品質を効率的に向上できます。
シナリオの分析方法については、以下の記事をご参照ください。