「Sprocketって何ができるの?」でご紹介したとおり、Sprocketの施策は「シナリオ」という単位で作成し、運用します。ここでは、シナリオでどのようなことができるのか、具体的な例を挙げて説明します。
目次
事例1. お客さまの目的に合わせて案内する
「本日はどのようなご用件でしょうか?」とお客さまに聞く、窓口の役割を果たす案内です。携帯電話ショップや、銀行などの窓口を想像するとわかりやすいでしょう。Webサイトに来訪するユーザーの目的が多岐にわたる場合や、複雑なサービスを提供している場合に効果的です。
ECサイトの場合でも、商品カテゴリーが複数ある場合は「本日は何をお探しですか?」という案内が有効なケースもあります。
事例2. ECサイトでセールの告知をする
ECサイトでセールを行う場合は、メールマガジンやトップページで告知を行うのが一般的です。しかし、Webサイトを訪れるユーザー全員が必ずセール情報を目にしているとは限りません。
そのような場合は、「メールマガジンからWebサイトに来た人以外」といったセグメントを作り、セール情報を見ていない可能性が高いユーザーに対してのみ、ポップアップでセール情報を告知することも可能です。
事例3. 気付いてほしいコンテンツを案内する
Webサイトに便利な機能があっても、ユーザーは意外と気が付かないものです。例えば、ファッション系のECサイトでせっかく服のサイズや着用イメージを確認できる便利な機能があっても、ユーザーが気付かずにサイズで悩んでいるかもしれません。
そのようなときに「着用イメージをチェック!」という案内を出すことで、便利な機能をユーザーに気付いてもらうことができます。
ほかにも、使ってほしい機能をアピールしたり、会員登録を行うメリットを訴求したりといった目的にも利用できます。
事例4. 購入時の不安を払拭する
ECサイトの「カゴ落ち」は、売り上げに直結する問題です。カゴ落ちの理由はさまざまなものがありますが、納期や送料の不安だったり、入力項目に不備があったりと主なパターンは決まっています。
「どこで迷っているのか」をセグメントで絞り込み、対応する案内を表示することで、そのままではカゴ落ちしそうだったユーザーに対してフォローすることが可能です。ユーザーにとっても、迷ったタイミングで適切な案内が表示されると、ていねいな接客を受けたという印象を持ってもらえるでしょう。
既存の接客ノウハウも生かせる
Sprocketでは300種類以上の定番のシナリオがありますが、どのようなシナリオを作成するかに制限はありません。先述したとおり「いつ、どこで、誰に、どのように声かけをするか」というアイデアは、いくらでも考えられます。「どこで声かけをしたらユーザーの役に立つか」を考える想像力が大切です。
Sprocketのシナリオには、実店舗で長年蓄積された接客マニュアルも参考になります。実店舗に初来店したお客さまにどのように声かけと案内をしているのか、マーケティング部門だけでなく、店舗スタッフから意見をもらうのもいいでしょう。
続いては、Sprocketがユーザーの行動データを分析する仕組みについてご紹介します。
シナリオはアイデア次第
ここでご紹介しているのは、数あるシナリオのほんの一部にすぎません。「いつ、どこで、誰に、どのような声かけをするか」はアイデア次第でいくらでも考えられます。Sprocketでは、業界ごとの豊富な成功シナリオを蓄積しています。
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