Sprocketを利用するには、WebサイトにSprocketタグを実装する必要があります。Sprocketタグがある状態でユーザーがWebサイトを訪れると、あらかじめ設定してある条件に従って「行動データ」と呼ばれる情報がSprocketに送られます。
目次
行動データとは
まずは、Sprocketのあらゆる機能のもとになる行動データについてご紹介します。Sprocketが行動データとして取得できるのは、次の3種類です。
- ページの閲覧
- ページのスクロール
- ボタンのクリック
ユーザーはブラウザー単位で区別される
Sprocketは、ブラウザーごとに1人のユーザーとして判断します。標準では同じ人でもパソコンとスマートフォンでは別のユーザーとして扱われますが、ECサイトなど、会員ログイン機能があるWebサイトの場合は、ユーザー属性タグを利用して会員ID連携を行えば、同じIDでログインしている人を同一人物として扱うことも可能です。
行動データの使い道
取得した行動データは、主に3つの目的で利用されます。
1. シナリオの開始条件として利用する
行動データは、シナリオの開始条件として利用します。例えば「トップページを表示した」「購入完了ページを表示した」「記事を半分まで読んだ」など、取得した行動データをもとに「ユーザーがどのような状態か」を判別し、シナリオ開始のトリガーにするわけです。
2. セグメント条件に利用する
特定の行動データを、ポップアップを表示する条件として利用できます。例えば「キャンペーンページを見た人」「購入完了ページを1回以上表示したことがある人」といった具合です。適切な行動データがあれば、シナリオの対象となるユーザーをより細かく指定できます。
3. KPI/KGIの計測に利用する
Sprocketでは、シナリオの成果をA/Bテストで計測します。そのとき、成果が出ているかどうかを分析するために、特定の行動データをKPIとKGIとして設定します。何をKPI/KGIとして設定するかは、Webサイトにより異なります。
例えば、購入完了ページや申し込み完了ページなどの「サンクスページ」と呼ばれるページの閲覧をKPI/KGIとして設定すれば、そのシナリオを実施したことによる購入や申し込みの件数を計測できるようになるわけです。
定番の行動データはコンサルタントが設定済み
Sprocketのご利用を開始したタイミングで、お客さまのWebサイトに必要な行動データを当社のコンサルタントが検討し、設定いたします。お客さま自身で設定いただく必要はなく、お客さまのWebサイトに最適化された状態ですぐにご利用いただけます。
ポップアップが表示される仕組み
Sprocketでポップアップを表示したり、成果を計測したりする仕組みは、すべて行動データがもとになっています。行動データは、その名のとおり「ユーザーの行動」を知るための手がかりです。シナリオでは、行動データから「今、ユーザーはどのような気持ちか」を想像して、表示するメッセージを出し分けます。
行動データによって、どのようなシナリオを作れるかも変わってきますので、あらかじめどのような行動データを設定しておくかが重要になるわけです。
仮説の数だけシナリオがある
マーケティング施策の基本は、仮説と検証のPDCAサイクルを回していくことです。「このタイミングでこういう声かけをしたら、ユーザーの助けになるのではないか?」という仮説の数だけ、Sprocketのシナリオも考えられます。
【次の記事】
シナリオの構成要素・用語