Sprocketでは、施策を「シナリオ」という単位で管理します。シナリオは、以下の図のように「シナリオ」「フェーズ」「パターン」「ステップ」という4つの階層構造になっています。
ここでは、Sprocketを使う上で基本となるそれぞれの用語についてご紹介します。今すぐに1つひとつの用語を完全に理解する必要はありません。まずは「階層構造になっている」ということだけ押さえておけば大丈夫です。
目次
シナリオ
シナリオは「誰に、どのような施策を行うか」をまとめた一番大きな単位で、後述するフェーズやパターンもシナリオの中に含まれます。
例えば「新規来訪ユーザー向け案内」「カード離脱防止」など、目的に応じて複数のシナリオを作成して運用します。「誰に」に該当するユーザーのセグメント条件はシナリオ単位で設定するので、別のユーザーや別のタイミングでポップアップを表示したい場合はシナリオも分けて運用します。パソコンとスマートフォンではユーザーの状況が異なるので、それぞれでシナリオを分ける場合もあります。
シナリオが施策の単位になる
Sprocketでは、シナリオがすべての施策の単位になります。どのようなシナリオを考えられるかで、施策の成果や分析のしやすさが変わってきます。
フェーズ
フェーズはシナリオの「公開期間」を設定します。例えば、同じ新規来訪ユーザー向けのシナリオでも「春のキャンペーン」と「夏のキャンペーン」で内容が異なる場合は、フェーズを区切って運用する、といった具合です。
施策の成果はフェーズ内で分析するので、ポップアップの内容やシナリオの表示率を変更する場合はフェーズの切り替えを推奨しています。
分析したい単位でフェーズを区切る
同じフェーズ内でポップアップの内容を変更した場合、仮に成果が良かったとしても、変更前と変更後のどちらが成果に貢献したのかがわかりません。「分析したい単位でフェーズを区切る」と覚えておきましょう。
パターン
Sprocketでは、ポップアップの成果をA/Bテストで分析します。「何種類の表示を出し分けるか」に該当するのがパターンです。複数のパターンを比較することもできますし、パターンが1種類の場合でも、「非表示」パターンと比較して、「ポップアップを表示すること自体がユーザーの助けになっているかどうか」を分析することが可能です。
まずは「非表示」との比較を行うのが定石
多くの場合、最初はポップアップを表示するパターンと非表示のパターンで成果を比較します。「ポップアップを表示したほうがKPI/KGIの数値が良い」ということがわかったら、フェーズを切り換えて「次は文言を変えたパターンと、既存のパターンでどちらが良いか」という具合に改善サイクルを回していきます。
ステップ
ステップは1つひとつのポップアップに相当します。そのパターンで表示するポップアップが1つであればステップは1つとなり、質問に答えると分岐していくツアー型のシナリオの場合は、表示されるポップアップの数だけステップを作成するわけです。
なお、ステップにはポップアップを表示するステップと、ポップアップを終了するステップの2種類があります。終了ステップについては「ポップアップのボタンを作成しよう」で詳しく解説しています。
ツアー型シナリオとは
複数のポップアップを利用するシナリオは「ツアー型」と呼びます。選択肢で次のポップアップを分岐させることできめ細やかな案内を実現でき、シナリオの幅が大きく広がります。
シナリオはいつ切り換える?
シナリオは、以下の4つの要素によって成り立っています。このうちいずれかの内容に変更がある場合は、新たにシナリオを作成することをおすすめしています。
- 「どこで」……発動条件。「ページを表示したら」「何秒経過したら」など
- 「誰に」……ユーザーセグメント。「新規来訪ユーザーに」「スマートフォンで訪問したユーザーに」など
- 「何を」……シナリオ内容。「購買意欲促進」「不安払拭」など
- 「どうしたい」……KPI/KGI。「購買してほしい」「会員登録してほしい」など
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